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2022 Jリーグ 第26節 埼玉スタジアム2002 セレッソ大阪戦

2022 Jリーグ 第26節 埼玉スタジアム2002 セレッソ大阪戦

前節は柏を相手にほぼ好き放題にやらせてもらって結果4得点。快勝といえる出来。コロナ禍の影響などもあり複数の選手が離脱する中、その時チャンスをもらった選手がしっかり奮戦し、結果を出してくれたのは素直にうれしい。

で、重要なのはああいう大勝ちしたあとで迎える難しい相手との一戦。という意味で今回の対戦相手となるセレッソはここ最近の対戦成績などを見ても正直苦手といえる相手ですから、こういう難しい試合をしっかり勝ちきることができるか、終盤戦、チームとしての完成度が試されるミッドウィークのホームゲームとなりました。

スターティングラインナップ

2022 Jリーグ 第26節 埼玉スタジアム2002 セレッソ大阪戦 スターティングラインナップ

さて今節のスタメンは、最終ライン左から明本さん、知念さん、ショルツさん、宮本さん。ダブルボランチに岩尾さんと敦樹さん、左のSHに大久保さん、右に関根さん、トップ下に松尾さんを配置し、1トップにシャルクさんを置いた 4-2-3-1 スタート。GKは西川さん。サブには酒井さん、岩波さん、柴戸さん、モーベルグさん、江坂さん、小泉さん、そして彩艶さんが控えます。

徐々に選手が戻ってきている印象で、驚いたのは酒井さんがもうベンチ入りしていたこと。何なんですかこの人の超回復力。無理はして欲しくないですけども、ワールドカップもあるし、本人的にもしっかりチームに貢献して結果を出したいという気持ちは強いでしょう。彼が戻ってきてくれることはチームにとっては心強い。

また、岩波さんや小泉さんもベンチに入り、前節の柏戦でしっかり結果を出したメンツをまずはスタメンに選抜しつつ、交代策でも違いが出せそうなラインナップが揃いました。

対するセレッソ大阪は、最終ライン左から山中 亮輔選手、鳥海 晃司選手、マテイ ヨニッチ選手、松田 陸選手。ダブルボランチに鈴木 徳真選手と奥埜 博亮選手。左のSHに為田 大貴選手、右SHに毎熊 晟矢選手。最前線の2トップに加藤 陸次樹選手と山田 寛人選手を配置した 4-4-2。GKはキム ジンヒョン選手。

今のセレッソは派手さはないですけども、非常にしっかりオーガナイズされた守備をベースにした堅守はなかなかの強固さ。しっかりコンパクトに陣形を保ちますし、スライドやスペースケアなどもサボらずしっかり対応するので、穴を見つけるのはなかなかに大変。攻撃面ではサイドに配置された山中選手を筆頭にクロスの精度を活かしたサイド攻撃が特徴になりますが、所謂縦ポン、サイド攻撃一辺倒でもなく、最終ラインからしっかり繋ぐビルドアップも質が高く、めんどくせぇ相手です。

コンパクトにされた中盤で縦パス引っかけられたり、ノーファールでうまく潰されたりするとそこから前線の走力を活かしたショートカウンターも非常に怖さがあるので、正直ウチにとってはあまりやりやすい相手ではない。とはいえ、残り試合も少なくなってきた終盤戦、ひとつでも上の順位を目指すためには負けられない相手ですし、さらにセレッソとは翌週、ルヴァンカップの準決勝で再度対戦することを考えれば、ここでしっかり叩きたいところですが、1点を争う堅い試合になることは想定されるため、試合の入りからリスクマネジメントが重要になりそうだな、なんて考えながらのキックオフ。

スコアレスドローが妥当な試合内容も、集中力を欠いたリスタートからもったいない失点で難しい試合に

ウチもセレッソもボール非保持時は 4-4-2 ブロック。ウチのボール保持はいつも通り2CBによるビルドアップに、宮本さんが少し低めの位置をとる3バック+相手2トップの背中に立つ岩尾さんでスタート。

相手守備ブロック2列目の間に、敦樹さんが岩尾さんと縦関係を獲りつつ進出、左サイドから大久保さんがインサイドワーク、トップ下から松尾さんもタイミングを見て下りてくるなど、相手守備ブロック2列目周辺にパスコースを作る立ち位置のとり方は、誰かが動いたら自動的にそこに人が入ってくるポジショニングのルーティンに関してはもはや完成された感はあって、その辺はスムーズ。

ただ、セレッソの守備ブロック2列目は非常に完成度が高いというか、統率されてるんですよね。2トップが無理に前線プレスはかけずに縦のパスコースを限定する立ち方をしつつ2CBに寄せることで規制、ダブルボランチと左右の距離感をしっかりコンパクトにした両SHによって、中間ポジションに立つウチの選手をしっかり監視、左右の動かしにも素早いスライドで隙間を空けず、ボールが入れば即座に寄せて前を向かせてもらえないのでそこを起点に最終ラインに対して仕掛けるところまでなかなか持っていけませんでした。

前節柏戦なんかは、この守備ブロック2列目がスカスカ。その分、そこで起点作られそうになったら最終ラインから迎撃にくるというやり方をしてくれたために、その迎撃に出てきたところでターン一発でかわした大久保さんの先制点アシストなんかがありましたけど、セレッソの場合は2列目をしっかり閉めてくるので、最終ラインが無理なタイミングで迎撃に出てラインにギャップができることがなく、これは崩すの大変だなと。

5分くらいに、知念さんの縦パスから大久保さんが相手の寄せをうまくターンで外して相手を裏っ返し、シャルクさんに付けたシーンなんかはチャンスになるかなと思ったんですが、シャルクさんがトラップし損なったりでうまくいかず。相手2列目周辺の立ち位置で打開できないなら2CBが持ち出して相手2トップ脇のスペースを起点に相手SHを引き出してみたいなことが出来ればよかったんですが、そこもあまり出来なかったのが残念。

とはいえ、しっかりボール握って相手を動かしながら、じっくり攻めていけば必ずチャンスは来るし、冒頭で書いた堅い試合になるっていう予想から、とにかく 0-0 の時間が長くなっても焦れずに相手の体力を削っていけばいいでしょと思いながらの観戦だったわけですが、なので失点シーンは全くいただけなかった。

まぁあれです、宮本さんを責めても仕方ないのであれですし、そういう苦い経験を通して人は成長するので切り替えて欲しいんですが、自分がポジションを戻すより相手にボール渡す方を優先しちゃったようなプレーはさすがに集中力足りてないよねといわれても仕方ないプレーでしたね。

残念ながら宮本さんが相手のクイックリスタートをお膳立てする形で相手のカウンターが炸裂。一気に空っぽの右サイドを縦に為田選手にドリブルで持って行かれたところからのクロス → ファーに流れた加藤選手にスライディングっぽく合わされて失点。辛い。

ただでさえ守備が堅いセレッソ相手に先制を許してしまったため、試合は難しい展開になりますが、1点を追って後半はハーフタイムにシャルクさん→小泉さん、関根さん→モーベルグさん、宮本さん→酒井さんと一気に3枚替えして圧力を高めます。

特に前半の右サイド、関根さんと宮本さんのセットはお互いのポジションチェンジのタイミングや立ち位置のとり方などの面で相手を上回れず、攻撃面ではほぼ機能していない状態でしたが、ここに酒井さん、モーベルグさんの強力なセットを投入して打開を図る策。トップ下に小泉さんが入り、松尾さんがワントップに移動です。

酒井さんはもうちょっと復帰まで時間かかると思っていたらまさかの復帰。試合後インタビューみて驚いたんですが、ヒラメ筋肉離れしたのはACL準決勝じゃなくて準々決勝(っていうか怪我したまま準決勝であのプレーしてたの?)、「軽めの肉離れなんかプレーしながら直す(意訳)」みたいなこと言ってて、あぁなんていうか強靱な肉体を与えられたこれもある意味才能なんだなと思ったり。

試合に話を戻しましょう。

で、さすがにこの右サイドは強烈で、一気に前への圧力が高まって後半立ち上がりからウチがボール保持。セレッソ陣内でほぼ一方的にボール保持する時間帯を作ります。

しかしセレッソもゴール前は堅い。GKのキム ジンヒョン選手の守備範囲の広さもあって岩尾さんや大久保さんのキック精度を活かしたコーナーキック、セットプレーも惜しいシーンは作るも決定機とまでは行かず。

これが 0-0 ならそこまで焦る必要もないんですが、負けていることでやはりバランスは少し崩れる。徐々にスタメン組みと途中交代組みの間で出足の速度などにギャップが生まれ、さらに途中交代組みも、モーベルグさんなんかはちょっとまだボールが足についていない感じでプレー精度が低く、本人もつまんないミスで自分にイライラし始めちゃうなどちょっと難しい流れに。

結局攻め続けるも1点が遠く、セレッソにうまく時計を進められて 0-1 の悔しい敗戦となりました。

うーん、柏戦で快勝のあとのこの落差、悔しいですけどもこの敗戦を来週のルヴァンカップによい意味でつなげて欲しい。まずは週末の湘南戦、湘南も順位ほど楽な相手ではありませんし、残留かかっている相手とのシーズン終盤での戦いはマジで怖い。アウェーとはいえしっかり勝って今節の敗戦の嫌なイメージを払拭してもらいたいです。

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試合ハイライト

試合データ

観客: 17,390人
天候: 晴 / 気温 24.1℃ / 湿度 78%
試合結果: 浦和 0-1 C大阪(前半0-1)
レッズ得点者: -
警告・退場: シャルク(警告×1/反スポーツ的行為)
主審: 西村 雄一 氏
順位: 9位(9勝7敗12分/勝点39/得失点差+14)

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